夜開催のミッドナイトオートレースとは
開催時間と日程
ミッドナイトオートレースは、20時台から23時30分頃までの夜遅い時間帯に特化して開催されるのが最大の特徴だ。これは、日中の仕事や用事を終えた人々が、帰宅後に自宅でくつろぎながら楽しめるゴールデンタイムに合わせた設定である。基本的に1日7レース制などで進行し、開催期間は3日間から4日間という短期決戦で行われることが多い。
昼間の開催やナイター開催が終わった後に始まるため、他の公営競技を楽しんだ後の「延長戦」として、あるいは一日の締めくくりとなるエンターテインメントとして定着している。夜の静寂の中で行われるレースは、次々と発走するテンポの良さもあり、短い時間で濃密な興奮を味わえるのが魅力だ。
無観客開催という運営スタイル
運営上の大きな特徴は、近隣への騒音対策や経費削減のため、観客を場内に入れない「無観客」スタイルで実施され、投票もオンラインに限定される点にある。レース場への入場は一切できず、車券の購入はインターネット投票や電話投票のみとなる。警備や場内サービスにかかるコストを削減し、収益性を高めるための合理的なシステムでもある。
現地での観戦は叶わないが、その分インターネット中継やCS放送の演出には力が入れられている。観客の声援がない静まり返ったスタンド前を疾走するため、マシンの駆動音やタイヤのスキール音がより鮮明に聞こえ、画面越しであっても独特の緊張感が伝わってくる。
PCやスマートフォンさえあれば、場所を選ばずにどこからでもリアルタイムで参加できる手軽さが、現代のライフスタイルに合致している。
通常開催と異なる主な競技特徴
競技面では、夜間開催ならではの環境に合わせ、消音マフラーの義務化や7車立ての採用といった独自のルールが導入されている。最も大きな違いである「消音マフラー」は、夜間の騒音を抑制するために排気音を大幅にカットするもので、エンジンの出力特性が変わるため、選手には専用の繊細な整備調整力が求められる。
また、レースは通常よりも少ない「7車立て」で行われるケースが多く、混戦による事故リスクを減らしつつ、スピーディーな展開を重視している点も見逃せない。
気温が下がる夜間はタイヤのグリップ力が増し、走路コンディションが安定するため、ハイスピードなタイム勝負になりやすい。照明に照らされた幻想的な走路で繰り広げられる攻防は、通常のレースとは一味違う戦略的要素を含んでいる。