オートレースバイクのタイヤについて

オートレースにおいて選手自身の実力だけではなく、バイクの状態が勝負のカギとなる。
特にタイヤの状態が重要だ。
タイヤの重要性
オートレースバイクの中でも重要なパーツのひとつがタイヤである。
路面と唯一接地するタイヤは走行性能やグリップ性能が求められる。
タイヤが変わっただけでも走行性能に影響を及ぼし、タイムや順位も変わってくるだろう。
現在、ダンロップの「KR-73S」というタイヤが使用されている。
三角タイヤ
オートレースで使用されているタイヤは三角タイヤと呼ばれる断面がとがったタイヤを使用している。
オートレースは左回りのオーバルコースで、レース中は常に左に傾斜しながら走っているため、平らなタイヤだと接地面が少なく安定しない。
一方、三角タイヤは断面がとがっているため、バイクを傾斜させると接地面が増えて安定した走行が可能になるのだ。
悪天候でも同じタイヤ
オートレースでは雨天でも同じタイヤを使っている。
しかし、路面が濡れているとグリップ力が落ちて安定性が悪くなってしまう。
安定性が悪くなるとスリップや横滑りなど転倒事故も増えてしまい大変危険だ。
そのため、選手は溝がしっかりある新品のタイヤを雨天用のタイヤにしている場合が多い。
タイヤの寿命について
オートレースで使用されるタイヤの寿命は4~5レースで、走行距離だと約16kmしかない。
一般的なタイヤが1万kmと考えるとかなり短いことがわかる。
タイヤの寿命が来ても走行可能だが危険性が高くなるので、使われることはない。
タイヤの価格は1本7,000円。出場回数によって異なるが、月に2~7本購入することになる。
タイヤの維持費で考えると月に多いと50,000円、年間にすると約600,000円もの維持費がかかっている。
選手はタイヤを自己負担で購入しているため、成績を残せないとタイヤも満足に買えないのだ。